「法律を味方に、企業を伸ばす」というコンセプトを体現している中小・ベンチャー企業経営者の特別インタビュー・シリーズ。第二回目となる今回は、「株式会社さすがや」の佐藤貴夫社長と、顧問弁護士の加茂翔太郎先生にご登場いただきます。
新規事業の立ち上げにあたり、法的アドバイスを求めていた佐藤社長は、たまたまオンラインで弁護士に質問できるサービスを知って、お試し感覚で利用したところ、理想的な弁護士に出会い、顧問契約に至ったといいます。
なぜ佐藤社長は、このタイミングで「顧問契約」を選んだのでしょうか?
そのような「経営判断」に至った理由とは?
そして、そこには一体、どのようなストーリーがあったのでしょうか?
ビジネスには法的リスクが付き物ですが、「経営者にリーガル対応は必要だろうか?」とか、「なぜ弁護士に質問したほうがいいのか?」とか、「顧問弁護士が必要な理由は?」など、さまざまな疑問をお持ちの経営者も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな悩める経営者に、解決の糸口になるインタビュー記事をお届けします。
それにしても、あえてオンラインサービスを利用して弁護士を探そうと思ったのはなぜでしょうか? 佐藤社長は豊富な人脈をお持ちだと思うので、知人に紹介してもらう選択肢もあったのではと思うのですが。
知人の紹介って、結構厄介なんですよ。先入観が邪魔になって冷静な判断ができないというか。私の経験上、まっさらな何も知らない状態で相手とお会いして、判断した方が大抵うまく行くんです。なので、それが常套手段です。おかげで今回も加茂先生という優秀な弁護士と出会うことができました。
また、たまたま無料で手軽に使えるサービスと出会えたからという点も大きいですね。どんな弁護士が登録しているのかな?と、お試し感覚で利用できましたので。
加茂先生とは、今回ご相談なさった件で終わりではなく、顧問契約を結ばれたんですね? その理由も教えていただけますか?
私がそれまで抱いていた顧問弁護士のイメージは、「○○について教えて下さい」と相談したことに対して、「それは法律的にこうですよ」と回答をくれる人という感じでした。でも加茂先生は、先程も話したように、事前に弊社事業を理解していただき、「こういう事業をなさっているなら、こんなリスクがありますよ」と相談時点で一歩先の話をしてくれました。そのとき、リスクを負って事業拡大を目指す私を、受け身ではなく積極的にサポートしてくれるイメージが一気に湧いてきたんです。
それから、「法律はこういう決まりになっていますが、そうは言っても現場はこうですよね」みたいに、ビジネスの観点からこちらの意図を汲んでくださる点も、すごくありがたいですね。さらなる事業拡大を目指す中で、定期的に相談に乗ってもらうことで、大きな価値を発揮してくれる必要な存在になってくれると思いました。
とはいえ、会社にとって、顧問契約はコスト的に負担も大きいと思いますが…。
もちろん、経営者としてコスト面はシビアに検討しました(笑)。複数の先生方と面談した際、費用感も確認しましたし。そうした情報収集もオンラインサービスを通じて短時間でできたので、スムーズな意思決定につながったと思います。
それでいろいろ検討した結果、自分が抱えている法的問題の解消だけでも、十分元は取れてしまうなと判断したんです。それに、会社の規模も大きくなってきて、今後もどんどん拡大していくという局面で、予測できないような事態がいろいろ起こることは間違いありませんし、社員に何かあったときに気軽に相談できる体制を整えておきたいという思いが強くありました。
佐藤社長がおっしゃるように、特に会社の規模が拡大している状況では、小さなほころびであっても致命傷につながってしまいかねません。ですので、「これってもしかしたら法的リスクがあるかも?」と、ちょっとした疑問が生じたときでも、気軽にご相談いただけると嬉しいです。
佐藤社長の考える顧問契約のメリットとは何でしょうか。
そうですね、やはり一番は、会社の信頼感を高められる点でしょうか。会社に顧問弁護士がいるだけで、対外的な信用度が全然違います。
それと、経営者として日々多忙な中で、何か問題が起きるたびに、いちいち弁護士を探すところから始めるのは時間も手間もかかります。それだったら、いつでも気軽に相談できる体制を整えておく方がずっと便利だし安心です。その相談相手として、加茂先生は申し分ない方だと思っています。
あとは、コンプライアンスを重視するようになりますね。日常的に相談しているうちに、自身の「法的リスクへの感度」みたいなものも確実に高まると思います。大きなミスをする手前で、そのリスクに気づいて対処できるようになった点でも、顧問弁護士の存在は大きいですね。
私自身、顧問先の皆様とコミュニケーションを重ねていくうちに、皆様のリスク感度が高まっていき、「ここは法的に問題なのでは?」と早いタイミングでご相談いただけるようになっていくのを感じます。「このタイミングで相談してもらってよかった!」と思う機会が増えていく感覚があります。
この度は、「ベンチャー」×「リーガル」の対談にご参加くださり、ありがとうございました。お二人から、最後に一言ずつお願いします。
現在リユース業界は活況を呈しており、この先ますますの発展が見込まれています。当社もどんどん店舗数を増やし、シェア拡大を目指していきたいと思っています。その中で大事にしたいのが、当社が大きなミッションとして掲げている「地方創生」のさらなる実現です。地方への出店を通して過疎化している都市を活性化し、そのための方策として、現地で採用した社員の教育にも力を注いでいきたいですね。
弁護士として、顧問先の皆様には本業に集中してもらいたいという思いが強くあります。事業活動に注力してもらうことで、社会に価値が還元されていくことが、この仕事のやり甲斐だと思っております。そのためにも、相談のしやすさ、回答の分かりやすさを心がけています。「安心して次の一歩が踏み出せた」とか、「やるべきことがはっきりした」と喜んでもらえるように、今後も研鑽を積んでいきたいと思っています。
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